対象読者
- 勉強を効率化したい方
- 高額なデジタルペーパーを買うことに迷っている方
結論
デジタルペーパー[DPT-RP1]を2年くらい使い倒して、今や勉強する上で不可欠なものとなった。本記事ではDPT-RP1の使用感、メリット・デメリットを述べる。
要約すると以下になる。
- 紙媒体のノートの限界
- パソコンでのメモの限界
- デジタルペーパーはそれらのいいとこどり
- 使用感
デジタルペーパーを購入した目的は「ノートのペーパーレス化」なので、それ以外の目的(例えば、論文を読みたい)に対しては以下の評論は的外れかもしれないので注意してください。
では詳述していく。
※2018年にデジタルペーパーは生産終了したようです。
DPT-RP1を買った理由
私はブログのために本格的な読書を開始した。そして、本の内容をしっかり記憶・理解するためには読書ノートを取ることが必須であることを実感した。
しかし、このスタイルは以下の2点で問題を抱えていた。
- 紙ノートが増えてきて、読み返したり、管理するのが大変
- 大量の本が部屋を圧迫する
特に1番目の問題が深刻だ。折角まとめたノートを活用できないからだ。
これらの問題を解決するために高い金を支払ってでもノートをペーパーレス化することを決断し、ソニーのデジタルペーパー[DPT-RP1]を購入してみた。
紙媒体にまとめることのデメリット
以下は私の勉強ノート(紙媒体)だ。この山(といえる程の量でもないかw)を崩して、ノートを読み直そうと思うだろうか?いや、厳しい。
紙媒体へのメモには以下のような問題点がある。これらは検索困難性と編集困難性という2つのキーワードでまとめられる。
- 経年劣化によって文字が滲んでしまう
- メモ内容の書き換え・順番の入れ替え等が困難
- 目的のメモを探すのに時間がかかる(1枚ずつ見るしかない)
- メモがかさばっていき、管理が大変になる
しかも、これらの問題は以下のようにすべて関連している。
- メモ内容を修正しようとすると、紙が痛んで文字が滲んでしまう
- メモを探す度に、ノートが擦れ合い、文字が滲んでしまう
- メモが多くなってくると、探すのが大変になる
- 文字が滲むと、メモを探しづらくなる
よって、紙媒体でノートを積み上げていくことには問題がある。
紙媒体でも検索困難性や編集困難性を軽減する工夫は存在するが、限界がある。
前者は、付箋を貼ったり、色を付けたりだ。しかし、付箋は編集しやすい(脱着が簡単)が、ノートの数が増えてくると限界がある。また、色を塗ってしまうと、もはや変更できなくなる。
後者は、ルーズリーフやコピー用紙など、バラせる紙をまとめる方法だ。これなら、ページを挿入したり、順序を入れ替えたりできる。しかし、依然として文字を移動させるのは難しいし、ノートよりも紙が擦れやすいため、文字の劣化が速い。
紙という「ハードウェア(編集困難な装置)」が諸悪の根源なのだ。
紙の良さを兼ね合わせたデジタルペーパー
ならば、パソコンのメモ帳のような「ソフトウェア」でまとめことでこれらの問題は解決できるのではないか。
ここまで、紙の悪口を書いてきたが、良い面もたくさんある。そして、パソコンメモでは紙の良さを活かすことはできない。パソコンメモでは実現できない紙の良さは以下だ。
- フリーハンドで自由に書き込める(矢印や下線やマークなどを自由に描ける)
- 資料を並べて一覧できる(パソコンでは資料を同時に見れる量は画面に制約される)
しかし、デジタルペーパーなら、紙に及ばない部分もあるが、紙とデジタルのいいとこどりが可能だ。
フリーハンドで快適
以下はデジタルペーパーで書いたメモだ。紙と同様にフリーハンドで書くことができる。赤で囲んだような書き方はパソコンメモでは無理だ。
このようなマークや矢印によって、記述を参照するようにすることで、記述量を減らし、かつ分かりやすくノートをまとめることができる。これはパソコンメモでは不可能だ。
また、書いた文字は「範囲選択」して切り取って移動できる。便利だ。
PDFとして一覧するのでも十分快適
正直、デジタルペーパーは見るよりも書く方が優れている。見ることに関しては紙の方が良い。紙をペラペラめくった方が見やすいし、いろいろ見比べるのも容易だからだ。デジタルペーパーではそんなに多くを同時に資料を見たりできないし、ページを指でフリックしながらページをめくっていくも遅い。
しかし、こうした欠点はパソコンで補うことができる。以下はデジタルペーパーで書いたメモをパソコンから見たものだ(ページはPDFとして保存される)。
- PDFを見開き2ページ
- デュアルディスプレイ
- いろいろタブを開いておく
ことによって、紙と同じくらい、いやむしろそれ以上に資料が見やすくできる。ファイル名やフォルダによって、目的のメモも探しやすい。
デジタルペーパーの使用感・補足
以上のように、デジタルペーパーは紙の良さ、パソコンの良さを兼ね揃えたものだ。検索や編集がしやすいため、勉強の効率を上げるためには非常に有用だ。
大筋の話はこれで終了だが、以下ではデジタルペーパーを使用して気づいたこと、注意点などを補足する。
書き心地
デジタルペーパーに書き込むためには、要充電な専用ペンが必要だ。専用ペンの充電が少ないと、文字があらぬ方向に伸びていってしまうことがある。といっても、充電は直ぐ切れることはないので大した問題ではない。
また、デジタルペーパーは一筆書きを描画単位として管理する。専用ペンのサイドにボタンがあって、それを押している間は「消しゴムモード」になる。「消しゴムポインタ」が描画線に少しでも触れると、一筆書き全体が消えてしまう。そのため、デッサンのような絵を描くことは向いていない。
持ち運び安さ
メッチャ軽い。片手で悠々と持つことができる。iPadでもノートのペーパーレス化は可能だし、高機能ではあるが、この軽さが紙の代わりに使用するためには重要だ。しかし、「iPadは重いため、結局紙を使うようになった」と知人から聞いたことがある。
ただ、軽さの副作用として、デジタルペーパーは丈夫さではない。持ち運ぶ際はクリップボードのような硬いものとセットにしておかないと、デジタルペーパーが折れ曲がってしまう危険性がある。私のデジタルペーパーは負傷済みだ。
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