対象読者
- 社会人の方
結論
一見嬉しい制度だが、実は会社員が損をしている制度は
- 社会保険料の労使折半
- 有給
- ボーナス
- 退職金
である。
これらがなぜ損であるかは次の2つから説明できる。
- 会社の利益は勝手に生まれない。従業員の労働から生まれる
- 金は1年後よりも今もらう方が嬉しい
Bについての補足説明をした後に、上述の4つの制度がなぜ損なのか見ていく。
現在価値と将来価値[1]
あなたは、1万円のお金が貰えるとする。しかし、貰うタイミングによって嬉しさは変わるはずだ。1年後に貰うよりも、今貰う方が嬉しいに決まっている。この事実は、以下の公式で表すことができる。
将来価値 = 現在価値 × 利率
利率が101%だとした場合、今、手元にある1万円の将来価値は1万100円に増える。逆に、1年後に貰える1万円は現在価値に直すと約9901円となり、目減りする。
言い換えると、支払いを先延ばしした側(会社)は得をし、支払われる側(会社員)は損をする。
社会保険料の労使折半
会社は社員の社会保険料を半分負担してくれる。これは会社員としてとても有利に見える制度だ。しかし、その支払いは、従業員が稼いだ利益から捻出されている訳で(A)、人件費として織り込み済みなのだ。決して、労使折半は会社員に有利ではない。
これは社会保険料を低くみせるための詐術にすぎない。私は今、社会保険料として、月約3.4万円を給与から天引きされている。その額が2倍だったら、国に対しての不満が強くなるだろう。そういう感情を緩和するための手口が社会保険料の労使折半なのだ。
有給
有給を使えば、会社を休んでも給与が支払われる。一体、誰がその金を捻出しているのだろうか。会社は従業員の稼ぎをプールしておいて、有給を取得した社員に対して、給与を支払っているに過ぎない(A)。本来給与として貰えるはずの賃金の支払いを先延ばししているだけなのだ(B)。
しかも、全従業員の有給消化率が100%でない場合、会社はその分得する。
有給制度が従業員へのご褒美な訳がない。上記の現在価値と将来価値の考え方からすると、支払いは早く受け取ることが重要なので、有給の金は毎月の給与に織り込んでくれた方が従業員にとって有利だ。有給なんて制度はなくして、普通に無休休暇を取る方が良い。
ボーナス
やった!ボーナスだ!なんて喜んでいる場合じゃない。
これも従業員への支払いを遅らせる詐術に過ぎない(B)。
会社はアメの使い方を心得ていて、従業員に緩急をつけた支払いをして、適度にモチベーションアップさせることを目論んでいる。実際、ボーナス月まで転職を我慢された経験がある方も多いはずだ。
不景気ならばボーナスは下がる。そんなリスクは受けたくないです、はい。ボーナスなんてなくして、その分、月々の給与を上げてくれ!
退職金
有給、ボーナスの議論と同じ理由で従業員にとって不利だ。
退職金を積み立てる前に社員に支払えよ。それを自己責任で自分で運用した方が、よい老後を迎えられると思う。しかも、退職金制度は転職を不利にする。この制度、誰が得しているのだろうか。会社だ!
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