結論
私は東京での約5年間の社会人生活で打ちのめされ、2023年に東京から出身地の田舎に戻った。その経験から東京暮らしの非合理さについてまとめたのが本記事である。
東京は世界一人口の多い都市であり[1]、日本人口の減少を尻目に東京圏の人口は増え続けている[2][3]。東京の過集中は世界的にも異常である。もはや東京に住むメリットよりデメリットが上回っている。
本記事では、東京に住むべきではない理由を
- 都市と権力のメカニズム[4]
- 東京の特徴
- アフターコロナの時勢
を踏まえて解説する。
そもそも、なぜ人々は、特に田舎出身者は都市として最たる東京に憧れ、移住するのだろうか。これを理解するためには、都市と権力のメカニズムについて理解する必要がある。
都市という不自然な生活様式
人や住居が密集する都市生活は以下3つのリスクを増大させる。
- 伝染病
- 火災
- 飢餓
伝染病の脅威はコロナ禍で否が応でも再認識させられた。火災と飢餓は現代日本では余り脅威に感じないかもしれないが、3つ目の飢餓リスクは都市を理解する鍵となる特徴だ。
現代では物流のインフラや技術が整備されたことで都市への食料補給が絶たれることはほぼなさそうだが、かつて兵糧攻めは多くの都市民を殺してきた。都市への兵糧攻めが有効なのは、都市は食料自給せず。食料供給を地方の農村=田舎に依存しているからだ。
農村=田舎は多大な労力をかけて作った食料を自身が飢えてまでも都市への提供を強制されてきた。こんな不自然な事象を可能としたのは「権力」である。
権力=欲求充足を保障する見返りとしての支配
権力とは「人々の欲求充足を保障する側がその対価として保障される側を支配する力」のことだ。「欲求充足の保障」と「支配」は表裏一体である。
支配が正当化されるのは欲求充足の保障が十分だからである。その場合に限り、欲求充足の中断という脅しは被支配者の抵抗を挫き、支配者は意志を押し通せる。逆に欲求充足が不十分な場合は権力者は打倒される。
地方の農民は安全を保障してもらう見返りとして国家から年貢を課されることを許し、国家の拠点たる年に農作物を提供した。
region(=地域)の語源が「統治・支配する」であり、province(=地方・州)の語源が「征服する」であることは権力の正体を示唆している。
都市発生のメカニズム
欲求の種類ごとに権力は発生する。大きくを3つの例を次に挙げる。
- 安全を保障する政治的権力
- 衣食住を保障する経済的権力
- 幸福を保障する宗教的権力
欲求充足を担う人々はその拠点として施設を必要とした。狩猟採集の時代では、敵の襲撃を警戒するための物見やぐら、採取した食料を保存するための蔵、冥福を祈るための墓などの施設が集まることで村落が形成された。
農業は農地や蔵、農民の家、灌漑のための用水路、農耕の吉凶を占う宗教施設、領地を守るため要塞、それらを作る技術者、、、。これらの施設が集まることで
都市は人類史上新しい生活様式であり、古代4大文明はすべて農耕とセットであった。かつては自給自足が可能な村落があるのみだった。
人々は飢えないことを「保障」してもらう代わりに農耕を司る人々からの「支配」を受け容れた。その結果、人口は増え
過剰生産と不作
農業を
農耕の発明以後に都市が建設され、集落は農村となった。
農耕技術は権力者を生み。
食欲を充足する技術である。
権力は集落を都市と農村に分離させた
犬はオオカミが自己家畜化した結果であり、ヒトも自己家畜化が進んでいる。これが文明人の正体だ。
都市と農村は表裏一体の双子
世界的にも異常な超巨大都市「東京」
東京(圏)は世界一人口の多い都市であり[1]、日本全体の人口が減っている只中にあっても東京圏の人口は増え続けている[2][3]。東京の過集中は世界的にも異常である。
もはや東京の人口集中のメリットよりデメリットが上回っているように思う。
東京圏の人口過集中による計上されない費用
人口が多すぎる
人がいるところに仕事あり。職を求めて都市に人が集まる。
人が多いと人の価値が下がる。自分の代わりはいくらでもいる。人間の供給過多。希少性は失われる。
競争に晒される。
自分は代替可能な部品に過ぎない。金銭的なメリットにしか価値がない。
故郷では自分は特別になれる。
遠方から高い家賃を払いに来ているみたい。分譲マンションを購入するのも正気の沙汰ではない。
2022~2023年に日本人口が約80万減少した[2]。
家賃高すぎ。故郷の空き家をよそ目に見て、なぜ敢えて地主のもとに赴き、家賃=年貢を納めるのだろうか。
持ち家の実家が東京にある純粋な東京人以外、
コロナ渦のテレワーク推進によって田舎でも働ける間口が広がった。
伝統、そこにいる必然性・歴史がない。金のためだけ。
混み過ぎ。スタバ、電車、原宿
家が余り始めている。日本は少子高齢化が進んでいる。2022年?は人口が80万人減ったらしい。
私はアラサーだ。祖父母が亡くなりつつある年齢に達したようだ。祖父母の家のある田舎ではご近所さんが亡くなって住人不在の家が増えていると聞いた。人口減少を実感している。親は祖父母が亡くなった後の家の処分を悩んでいる。
田舎の家は余っているのだ。探せば無料で貰うこともできる気がする。
参考
- 世界で最も人口の多い2022年の都市
- 人口推計(令和5年(2023年)2月確定値、令和5年(2023年)7月概算値) (2023年7月20日公表)
- 東京都の人口統計
- 都市の論理―権力はなぜ都市を必要とするか (中公新書) 新書 – 1993/10/1 藤田 弘夫
コメント
お、、、 おう。
仕事はどうしましたか?